子供たちの野球チームの公式戦がありました。
この日の試合は、翌週から関西に引っ越してしまうチームメイトのT君のラストゲームでした。
T君は一年ぐらい前に入部してきたコなんですが、当初は自分の荷物も持ったことがないぐらいの甘えん坊さんで、ちょっと練習したらすぐにお腹が痛くなったり吐いちゃうようなコだったんです。
いつだったか、練習前のウォーミングアップ中に吐いた時はこっちがビックリしました。
そんなT君も彼なりに一生懸命頑張って、年明けからは遂に外野のポジションを獲得しました。
もともとカラダは大きいから、バッティングも当たれば飛ぶけどもなかなか当たらない。
この日も最初の2打席は三振。
そしていよいよ最終回。
ウチの攻撃は9番バッターから。
今日のT君は5番なので、相手のピッチャーの出来も含めて、普通に考えると彼まで回すのは結構難しい状況です。
だけどもうベンチ内は、監督はじめコーチ陣・選手・応援の父兄も、
「絶対にT君まで回すぞ」
ただこの一念だけでした。
みんな泥臭くフォアボールや内野安打などで必死に繋ぎます。
そしてT君の前を打つ四番のキャプテンが見事にセンター前へヒット!
みんなの強い気持ちが、T君まで打席を回してくれました。
T君、若干メガネの奥が潤んでるような…。
僕達も涙を堪えるのに必死でした。
ウチの選手としての最後の打席。
初球を見逃してワンストライク。
そして2球目。
思いっきり振り切った打球は詰まりながらもライト前ヒット!
全力で駆け抜けたT君、一塁ベース上で大泣きです。
僕達も大絶叫です。
もう涙腺が限界でした。
世の中に、これ以上ドラマチックなことがあるんだろうか?
T君は関西に引っ越しても野球を続けたいと言ってくれました。
少年野球にスタッフとして携われて本当に良かったな、と思える瞬間でした。
ちなみにT君はそのヒットの直後、盗塁を失敗して監督に怒られてました(笑)。
それもまたT君らしくて良いかな。
テラでした。
ぴーすあうと。
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